第66回 病理診断学講座 Seminar in Diagnostic Pathology (2016/09/30)

 病理診断学講座セミナーのお時間です。
66回目を迎える今回は、順天堂大学医学部 病理・腫瘍学講座より樋野興夫先生をお招きしました。樋野先生といえば、病理学分野でのご活躍はもちろんのこと、「がん哲学外来」でご高名な先生です。

「がん哲学外来」という言葉、あまり聞き慣れない方もいらっしゃるかもしれませんが、がん哲学外来ホームページ上のお言葉を一部お借りし解釈しますと、「がん哲学外来」とは「医療機関に限らず集まりやすい場所に立場を越えて集い、がんを患った方やそのご家族の話に耳を傾け、対話を通してそういった方々が少しでも笑顔を取り戻し、がんであっても自分の人生を生ききることができるようにするために設けられた対話の場」のことです。
(真の意味と少し異なっていましたら申し訳ありません)


この後,一般の方々や新渡戸会の方々も続々とご参加されました。

そんな樋野先生には、「医療の隙間を埋める〜がん哲学と新渡戸稲造〜」という演題でご講演いただきました。今回は一般の方々を含めた多くの方々にご参加いただき、いつもにも増して大盛況でした!
医療現場においては、がん患者やその家族の精神的苦痛までを軽減させることができないのが現状であり、ご講演のタイトル通り、そういった医療現場と患者の間にある「隙間」を埋めるべく、「がん哲学外来」が生まれたそうです。

樋野先生は上記 (ごく一部ですが) の通り多くの著書を出版されており、ご講演ではそれらの内容を引用した部分もあったようです。

また、本セミナーには岩手県立中央病院より望月院長、緩和ケア科の木村教授がご参加下さり、樋野先生のご講演終了後にお二方にはコメントならびにご質問を頂戴致しました。また、普段はあまり見られない一般の方からのご質問もあり、充実した質問タイムとなりました。


お陰様で今回も無事にセミナーは終了となり、その後はいつもの懇親会。

佐藤孝教授や、10月より当講座に颯爽と赴任されました刑部先生も参加された様ですね。さぞかし盛り上がったことでしょう。

最後に恒例の記念撮影をパチリ☆
樋野先生、ご多忙のところお越し下さり、貴重なご講演を賜りまして誠に有難うございました。


次回のセミナーはちょっと期間があきまして、平成28年12月2日(金)18時より富山大学医学部病理診断学講座より井村穣二教授をお迎えしての開催予定です。

(文責:つっちー)