Q-1. 患者診療における病理診断の重要性をどのように理解したか。
・ 最終診断を下し、病理診断が患者さんの予後を決定するという点で、極めて重要である。病理所見から治療方針が決まることも患者診療において重要である。研究を通じて、病態の解明そして治療へとつながり、患者さんの治療法に変化をもたらす。
・ 乳癌や甲状腺乳頭癌、未分化癌は細胞診で確定診断がつくし、その他の腫瘍性病変に関しても、組織診で確定診断がつくこと、乳癌の免疫染色でハーセプチンの適応が決まることなどを学び、病理診断が臨床に寄与する部分が非常に大きいことを学んだ。また、CPCを行うことにより、病理学的にも臨床的にも疾患の病態や治療についての理解を深めることができると学んだ。
・ 外科手術中の迅速診断で、患者さんのQOLに関与したり、(乳がんの切除範囲やリンパ節郭溝など)特殊染色や免疫染色をすることで遺伝子レベルの判断をして治療薬を決定したりできる。このように、患者さんとの直接的な関わりはないものの、患者さんの予後や治療に大きく関わっていると感じた。
・ 臨床の場ではガイドラインに沿った治療を行っていくが、そのためには正確な診断が必要となる。一般的な診断は画像所見や身体所見、検査所見によって可能だが、病気の本態そのものをみて診断をつけることで病態がより鮮明にみえてくると感じた。
・ 病理診断を行うことによってその患者さんの病態を把握することが確定的になる。裏を返せばその診断を行う為に有用な位置で標本を作製したり剖検するのは病理医に全分野の知識を必要とするのだと感じた。だからこそ病理医は広くそして正確な知識が必要となるが、その分全人的な医療ができるのだと理解した。
・ 術中迅速診断で、手術での切除範囲が決まるなど、病理診断で、治療方針が決まるなど、非常に重要であると理解した。剖検カンファ、剖検では、亡くなった患者さんから病態を得て、それを今後の診療に役立てるということを理解した。
・ 病理診断は、診断や手術の術式を最終決定する非常に重要な科であることがわかった。直接、患者とのふれあいはないが、患者のQOLを決めるという1番患者に近しい科であるとも感じた。また、外病院から依頼で診断も行っており、その病院はもちろん岩手の医療を支えているのだと思いました。
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