病理診断科ポリクリの感想(2週連続!) (2014/04/17)

Q-1. 患者診療における病理診断の重要性をどのように理解したか。

・ 最終診断を下し、病理診断が患者さんの予後を決定するという点で、極めて重要である。病理所見から治療方針が決まることも患者診療において重要である。研究を通じて、病態の解明そして治療へとつながり、患者さんの治療法に変化をもたらす。

・ 乳癌や甲状腺乳頭癌、未分化癌は細胞診で確定診断がつくし、その他の腫瘍性病変に関しても、組織診で確定診断がつくこと、乳癌の免疫染色でハーセプチンの適応が決まることなどを学び、病理診断が臨床に寄与する部分が非常に大きいことを学んだ。また、CPCを行うことにより、病理学的にも臨床的にも疾患の病態や治療についての理解を深めることができると学んだ。

・ 外科手術中の迅速診断で、患者さんのQOLに関与したり、(乳がんの切除範囲やリンパ節郭溝など)特殊染色や免疫染色をすることで遺伝子レベルの判断をして治療薬を決定したりできる。このように、患者さんとの直接的な関わりはないものの、患者さんの予後や治療に大きく関わっていると感じた。

・ 臨床の場ではガイドラインに沿った治療を行っていくが、そのためには正確な診断が必要となる。一般的な診断は画像所見や身体所見、検査所見によって可能だが、病気の本態そのものをみて診断をつけることで病態がより鮮明にみえてくると感じた。

・ 病理診断を行うことによってその患者さんの病態を把握することが確定的になる。裏を返せばその診断を行う為に有用な位置で標本を作製したり剖検するのは病理医に全分野の知識を必要とするのだと感じた。だからこそ病理医は広くそして正確な知識が必要となるが、その分全人的な医療ができるのだと理解した。

・ 術中迅速診断で、手術での切除範囲が決まるなど、病理診断で、治療方針が決まるなど、非常に重要であると理解した。剖検カンファ、剖検では、亡くなった患者さんから病態を得て、それを今後の診療に役立てるということを理解した。

・ 病理診断は、診断や手術の術式を最終決定する非常に重要な科であることがわかった。直接、患者とのふれあいはないが、患者のQOLを決めるという1番患者に近しい科であるとも感じた。また、外病院から依頼で診断も行っており、その病院はもちろん岩手の医療を支えているのだと思いました。


Q-2. 病理診断科臨床実習の感想

・ 病理医の役割である診断と免疫染色実習を通じての治療法の検討、解剖、そして、CPCの中で石田先生に話しいただいた研究のお話等、深く病理医の業務について見、知ることができ、大変満足しております。ありがとうございました。

・ 実習全体を通して、自分の病理学的知識の不足を痛感した。今までの学習では、正直、疾患の組織所見、細胞所見を軽んじていた部分があったが、病理診断が治療に大きく関わることを学んだので、今後は力を入れて取り組みたい。

・ 術中迅速や、テレパソロジーを使った他病院との連携など忙しそうに働かれていたように見えました。また、標本をつくるのにも、たくさんの工程や労力がかかっているのだと感じました。先生方同士仲良さそうで、互いにディスカッションを行えるような素敵な関係性だと思いました。ありがとうございました。

・ 標本作製から剖検、CPC検討など病理医の仕事の一面を体験できて非常に良い経験ができた。個々の組織の特徴を理解することはもちろんだが、肉眼所見でこれほど知識が得られるとは思わなかったので良かった。今回の実習で病態の理解に大きなメリットになったので国試に向けてがんばりたいと思います。

・ 今回病理診断科を回らせて頂き、本当に勉強になりました。重要性の方でも述べさせて頂きましたが、病理診断を行う為に全分野にわたる広い知識とその病態の理解力が重要なのだと感じました。この実習を行ったことで自分の知識のなさ、そして考えの甘さを痛感しました。これから先しっかりと自分を見つめて医師になるというモチベーションを強く保って頑張りたいと思います。

・ 1つの症例で、全臓器を理解することはとても難しかったが、組織から1つの症例を見ることは貴重な経験だった。免疫染色、標本作製なども体験できおもしろかった。

・ 今回の実習では病理の知識はもちろんつきましたが、何よりモチベーションが上昇しました。CPC実習では、調べ考えることは大変ではありましたが、自分の知識のなさをあらためて実感し、勉強しなくては…と思いました。また、菅井先生のありがたいお言葉には、毎回やる気を刺激されるのですが、今回の実習でも、実習のモチベーションがとても上がりました。病理のポリクリというだけでなく意欲の上昇という意味でもとても有意義でした。国試にむけて頑張ります。