病理検査技師のお仕事(組織標本作製編) (2014/12/26)

病理診断科の大きな仕事の柱として「組織診断」があります.

外来などで患者さんから小さく採取された「生検検体」,手術で採取された「手術検体」は,
病理医と技師の共同作業でプレパラート標本にまで仕上げられます.

そのプレパラート標本を病理医が顕微鏡で見て診断します.

ここでは,プレパラート標本を作製するまでの手順をスライドに示してみました.

病理診断のニーズが高まるほど,検体は細かく切り出され,作製されるプレパラート標本の数は多くなります.

2013年に切り出されたブロック数はなんと2000年の2.1倍(27,760個 → 57,967個),プレパラート数は143,310枚にも達します(組織のみ). 2014年も先週までで既に59,692個でした.60,000枚までいったかどうかが楽しみ?! になってきました..

この標本作製のプロが「病理検査技師」です.

質の高い標本があってこそ,質の高い組織診断が可能となるので,非常に重要な存在.

病理医と同じような観察力,細かな作業を正確に行う技術力,様々な状況に合わせて業務を遂行する対応力,

いつも一緒に仕事をしていて,凄い人達だなぁと関心しています.
岩手医科大学の宝.もっと注目されるべき職業ですね.

第1回は組織標本作製について紹介しました.
時々,我々が誇る病理検査技師のお仕事を紹介していきたいと思います.