病理診断科ポリクリの感想(〇×〇班の感想) (2014/10/14)

患者診療における病理診断の重要性をどのように理解したか。

・術中の手術方針の決定や、患者がガンに侵されているのか良性腫瘍で経過観察となるのかという選択が病理医の判断によって左右されることに責任の重さを感じる。なぜ患者さんは苦しんでいるのか、どうして亡くなってしまったのかを必死で探すのは患者に会わずとも寄り添っていることに変わりないということも理解できた。

・臨床経過から疑わしい疾患の根拠となるだけでなく、否定するための根拠にもなり、診療の道しるべとなる。また、マクロからミクロまで観察すると、その患者の状態や問題点が浮かびあがる。以上から、患者さんの状態を知り、診断から治療、効果判定、診療上の問題点の把握に関与することで、その患者さんのみならず、今後の診療をより良いものとすることができるという点で重要な役割を担っていると考えた。

・病理診断では病期、術式を決めたり、疾病そのものの確定診断をしたりとなくてはならないものであることと、医師全体のうち0.7%しかいないということ。また、数が少ないうえに、地域での偏在もあるということ。

・病理診断科での実習を通して、病理診断が無ければいかに正確な診断をつけることが難しいのか、そして正確に診断することがいかに重要かを再確認できた。初日の細胞診断実習では、子宮頚部の組織の診断をした。その中で、高度異形成という診断名にとどめるのか、上皮内癌と診断するのかによって、保険が適応されるのかどうか、すぐに手術をしなくてはいけないのかどうか、等の患者にとって、大きな問題が生じてくることを知った。やはりスライドの奥には苦しんでいる患者がいることを常に頭に入れ、自分のつける診断に責任を持つことが非常に重要だと理解できた。

・組織診は確定診断になり、その後の治療方針の決定につながる。そのため病理診断がなければ誤診をして誤った治療を進めてしまうことも考えられる。ガラスの向こうには患者さんがいると考えて、これからも標本を見ていきたいと思った。

・マクロや検査所見からは推測しかできない病態も病理診断を行うことで確定診断することができるということを実習を通して実感することができた。

・実習では主に顕微鏡とスライドガラスを用いての病理学的診断を行っていたが、背景には何らかの疾患を持った患者がいるということを意識しなければならないと理解した。


病理診断科臨床実習の感想

・第一印象は、顕微鏡を覗いて病理スライドを目にも留まらぬ速さで動かしていく姿に魅了された。実習を終えて、その姿の裏には絶え間ない努力と今まで積み重ねてきた「生理学、解剖学、組織学」の3つの礎をとても大事にしていることがあると感じることができた。

・最初は組織ばかりを見る実習と思っていたが、CPCや剖検の見学を通して組織診の重要性や、データから患者さんの状態を想像することの難しさを学び、今後病理医にならないとしても医師として必要な能力の育成修得の1歩となる良い実習だった。また、基本的な知識から応用まで学ぶことができたことは大きかったと思う。また、CPCはとても難しくてもっと経験したかった。

・普段は顕微鏡をのぞくだけで、病理画像を見ることができているが、それまでには沢山の人が関与しているということを知ることができた。また、その作業は迅速で、最も莫大であったので、それを同定、診断をする病理医の不足はとても大きな問題だと感じた。また、病理像は、正常な組織像の延長線上にあるものだと先生がおっしゃっていたので、まずは正常な組織像の復習を徹底します。

・病理診断科の実習、特にCPC実習を通し、組織や肉眼像から正確な評価をすることの難しさを感じた。いくつも標本を見て慣れていくことと、正常を完璧に把握しておくことが重要だとわかった。実際に病理解剖の現場に立ち会わせていただけたのは、とても貴重な機会だった。病理解剖というのがどのように行われているのかを一通り見ることができ、大変勉強になった。

・病理診断実習で、特にためになったと思うのはCPC実習である。1人の患者さんの経過を追い、マクロ、ミクロの画像からそれぞれの病態に根拠をつけていくというのがとてもスリリングな体験であった。また曖昧であった知識を定義などから復習できたのもよかった。

・CPCを行うことで自分の知識不足を実感するとともに、単に知識を暗記していくのではなく、病態を考えて理解することの大切さを学びました。

・CPC実習のようなグループで話し合いをしながら、診断に向けた病理組織像を考える実習は学生主体で学習できる点からとても有意義だった。