病理診断科ポリクリの感想(○△□班の感想) (2018/04/18)

患者診療における病理診断の重要性をどのように理解したか。

・検査所見や身体所見のみから体の内部を直接見るということをせずに、すなわち外から見て分かることから考えられる疾患をいくつも鑑別しなければならず、今回与えられた症例の心筋炎と心筋梗塞のように所見は似ているけれども治療方針が真逆であり、絶対に間違えが許されない場面に深く関わっていたり、術中病理診断結果を手術室に連絡したりするなどかなり責任重大な病理診断というものを実感した。

・迅速病理診断やテレパソロジーの現場を見させていただいて、岩手医大の患者だけでなく岩手県全域の患者さんの治療法や予後を決定するうえで、病理診断がどれだけ大切であるかということを実感しました。

・病理診断科では直接患者さんと関わる機会は少ないが、治療や手術方針など、予後に直接関わる診断をする科なので、責任が大きい科であるということを理解した。また、全身に対する広くて深い知識を持ち合わせていないと多岐にわたる疾患の病理標本を読影することができないので、全身の正確な理解が必須であるということも感じた。

・臨床経過や検査値だけでは診断できない際も、病理診断で確定できるより詳しい経過がわかるstagingできる、治療方針の決定ができる、術中迅速診断など、様々な面での重要性が分かりました。

・臨床診断ではわからないことも、病理診断と組み合わせることで理解できるので、全ての医者に病理の知識が必要だと思いました。

・組織や細胞の標本において客観的に見られる所見により診断の補助や確定を行なう事ができ、臨床における患者診療では不可欠な物であると感じた。また、亡くなってしまった患者の組織を病理診断も絡めて精査する事で他の患者へのフィードバックも可能であり重要度が高いと理解しました。


病理診断科臨床実習の感想

・与えられた症例の検討からフローチャートを作成する時や肉眼所見や顕微鏡所見をもとに異常を見抜いていく時に常に正常との違いを意識しなければいけないことを実感し、解剖学や生理学など基礎の大切さを改めて感じた。また、自分達が顕微鏡で観察するスライドの標本作りにも多くの人や時間、費用、複雑なプロセスをかけていただいていることを標本作製に参加させていただくことで感じ、大変良い体験になった。また、体の組織の切片を何マイクロという薄さに切断したり染色したりする場面を生で見る事ができたのもかなり良かった。

・CPC実習は、今までの自分の勉強やこれからの勉強法について再確認できるいい体験をさせていただきました。このCPC実習を受けていなかったら、これからもやみくもにただ1つの病気についての知識を蓄えるだけになっていたと思います。1つの疾患の体全体の影響を考え、1つ1つの所見が体全体としてどういうことか起こった結果なのかということを論理的に考え、体全体としてその病気について学んでいきたいと思います。短い間でしたが1週間本当にありがとうございました。

・CPC実習なども通して、全身の正確な広い知識と組織標本の理解の重要性を痛感した。また、現場では、試験のように1つの疾患を想定しながらそれにあてはまる症状を探していくのではなく、患者さんの様々な症状や検査値、臓器の肉眼像、組織像を元に鑑別疾患を多く上げ、データと比較しながら疾患を導き出す力も大切であるということを学んだ。
1つの標本が作られるまでに、多くの人や労力、時間がかかっていることも1週間を通して感じた部分でもあるので、病理を支えている人に感謝をしつつ、病理学についてさらに勉学に励んでいきたい。

・CPC実習では、病気ではなく患者さんの全身でおこっていること全てを診ることの重要性が分かりました。実際に医師となったときに、必要とされる知識の多さや柔軟に思考する力が、今まだ全くないことが改めて身にしみたので、がんばらねばと思いました。

・標本作製実習が楽しかったです。あんな風に手作業で標本を作っていることをあまり理解していなかったので勉強になりました。技師さんが薄切しているのを見て、職人業なんだろうなと思いました。
CPC実習はとても勉強になりました。まず、実際の症例はとても複雑でいくつもの疾患が合併しているのだなと改めて実感しました。
そして病理では、臨床ではわからなかった病態を全身にわたって診断できるので、患者の治療方針を決めるのにとても重要だと思いました。それと同時に、実際自分でCPCを通して症例を考えるために、標本のどこを見れば良いか、正常と何か違うかを決めるのはとても難しかったので、勉強しなければいけないと思いました。
自分たちは4日間と短い期間でしたが、内容の濃い実習をさせていただきありがとうございました。

・CPC実習を通して各臓器で考えるのではなく全身を通して病態を考える必要性と難しさを同時に体感した。4Mまでの授業で行なっていた単一疾患のみの症例とは大幅に考える方法を変えねばならず、実際の患者を相手にする場合このCPC実習の症例のようにいくつかの疾患を併発している事を常時考える必要があると考えるととても今回の実習は役に立った。
また、病理診断に関わる技師の方々の作業がどのようなものなのかを実際に体験できたのも良かった。