病理診断科実習の感想 ○×△班 (2018/12/19)

患者診療における病理診断の重要性をどのように理解したか。

臨床推論と病理診断(剖検)は20?30%乖離するとされる。患者さんの経過中少しでもおかしいと感じたら自身の臨床推論の間違いを正していく必要があり、病理学的な変化を正しく想像し、常に自身の推論が間違っていないかを確認する上で病理は重要である。
病理診断で治療方針が大きく変化する疾患は多く、個々の患者さんに最適な治療を行うためにも病理は重要である。
外科や生検などの手技も、病理診断を考慮した断端の設定が必要となる。

病理医が少ないというのもあるとは思いますが、日頃から検体がきて、意見を求められるのは、必要とされる何よりの証拠だなと思いました。迅速生検もパソコン越しで判断しているのは素晴らしいなと思いました。
CPCを通して肉眼所見や問診、検査だけではわからないことを解明する上で、 病理は欠かせないなと思いました。どの分野においても、病理の知識は必要になってくるので、自分も将来、研修医になったあかつきには、病理をまわることが必要であるなと考えました。

「病態を明らかにすること」と「学んだ経験を次に生かすこと」が大切だと理解した。なぜそのような病態だと説明できるのか根拠を示すことで適切な治療 を進めていくことにつながっていると思う。また、学んだことを次に生かすことで、少しでも多くの人を救うことができる。

臨床経過や検査所見から疾患を推定し、治療や手術を行う際に何を疑い、何を明らかにするために、という必要性や重要性を考えて病理診断を行う事が重要だと理解した。臨床経過や検査所見ではわからなかった病態が、今回のmini CPCの中でも多く出てきたので、病理診断(剖検)を行って、症例の検討を行う事が必要だと感じた。
今、病気と闘う患者さんの症例も剖検の結果で得られた病理所見も今後の医療に最大限活かされるべきものであると改めて実感した。

CPC実習を通して病態のフローチャートを作成し、それに沿って病理所見で裏付け、あるいは疾患の否定を行うことが死因究明など病態の理解に不可欠であると分かった。刑部先生が生検をできない箇所は死なないと診断できないとおっしゃっていたが、まさにそうで、生きている間に診断を適切にできないことへの歯がゆさみたいなものも感じさせられたのと同時に、そういう経験を積んで生きているうちに患者の診療に活かしていくことが重要だと感じた。
術中迅速診断をしているところも実際にみることができて、病理診断ありきでの手術だなと重要性を再確認できた。

臨床経過から病態を考えた後、組織診をして、臨床推論と実際の病態が異なることがあるということが分かった。病理診断は患者の疾患を決める有効な方法である。病理診断をすることで同じような病態の患者を救う研究につながることが分かった。1人の患者を診る事でいくつもの研究テーマが見つかり、将来の患者診療に役立つ可能性がある。臨床で働く医師が病理を学ぶことで見立ての能力が向上し、適切な診断ができるようになることを学び、自分も実践したいと思った。術中に術式を決定したり、薬などの治療効果や検査値との整合性を確認することができ、患者診療と病理診断は切り離すことができないものだと感じた。

実臨床で診断をつけても、結局のところは解剖して標本を作製し、顕微鏡で見てみなければ本当のことは分からないことが多く、誤った診断をして患者さんを殺めるということにならないためにも病理解剖は重要であるということがわかった。
将来何の科に進むかに関わらず、病理がわかる、病理診断をつけることができるということは、医師としての実力を伸ばすために欠かせないと思うし、臨床医になったとして、病理医との連携、信頼関係を築くためにも、病理に対する知識、理解を深めなければならないと感じた。

病理診断科臨床実習の感想

臨床所見や検査値から予想される病態生理と、病理組織から判明する変化は自分で想像していたより大きく、臨床診断は推論であることを自覚できた。教科書での知識が実際の組織像で確認でき、病態への理解が深まった。更に勉強したいと考える。
1週間の短い期間ではあったが、病理組織像も検鏡も時間をもう少し使用したかった。

偏見ではありますが、病理と言われると陰気な感じがして空気感としては暗いのかなと思っていましたが、実際に標本を作製する所や医局を見ても、和気あいあいとしており、接しやすそうな人もたくさんいたのでそこが一番意外でした。指導の仕方もわかりやすく、優しかったので、非常に有意義なポリクリになりました。自分達のグループは病理が最初だったので、不安な所も多く、緊張することが多かったですが、印象に残る事も多く、最初が病理で良かったなと今は思っています。ありがとうございました。

人の死は多くの疾患が関連していると分かった。1対1対応のような知識では論理的に考えることは困難であり、知識をつなげる(結ぶ)ことが大切だと分かった。
CPC実習で、病理所見からも説明できないことがあった。それは現時点で分からないだけで、1つの所見かもしれないという先生のお言葉が印象的だった。
医師として患者を救うためには論理的に考える力、そして何でそうなるのかという観点から追求していくねばり強さが必要だと改めて強く感じた。1週間ありがとうございました。

病理診断というと、ひたすら顕微鏡と向き合って実習を行うのでは…と思っていたが、染色やmini CPCなど、今まで経験できなかったことも実習させて頂いて非常に勉強になった。
"患者は1つの臓器で動いているのではない"という言葉が印象に残ったので、今後1つ1つの科を回る中でも、全身について意識して患者さんを診たり、疾患について学んでいこうと思う。
初回のポリクリが病理で緊張もあったが、はじめに病理診断科を回ることで、 今後の実習をどう過ごすかという目標もできたので本当に良かったです。5日間ご指導頂きありがとうございました。

標本作製実習では月?木曜日の4日間に渡って作製を1から行わせてもらったことで、顕微鏡に標本が届くまでの過程を知ることができ非常に有意義だった。
正常組織や病理診断、細胞診断実習、加えて金曜日の国試問題を使って病態を理解する実習では国家試験的に直結するような対策をする時間を作ってもらえて勉強になった。
CPC実習では病態のフローチャートを作り、それを病理所見で考えていく過程が、これからポリクリを回っていく中で常に意識しなければならない重要な要素がつまっていて大変有意義な時間だった。
先生方の病態への深い理解にまったくついていけない時があったので反省して勉強に励みたいと感じさせられました。1週間ありがとうございました。

実習前、病理は主に死亡した患者の死因を決定したり、研究や教育の一環であると考えていた。実習を通して、治療効果、疾患の原因、疾患同士の関連性の解明など幅広く活用できることが分かり、重要性を感じた。
CPC実習を通して病態の考え方を学ぶことができ、ポリクリや将来に活かせる充実した実習をすることができた。様々な疾患に触れてこれからポリクリで行く科でたくさんのことを学びたいと思った。
病理診断科は全身の臓器を学ぶことができる科であり、もっとここで学びたいと感じた。

ポリクリ1週目の科ということで、右も左も分からないまま5日間を過ごしたが終えてみてまず思ったことは、病理は医師にとって欠かせない存在であるということである。正直なところ、4年前期までの病理に対する考えというのはあまりポジティブなものではなかった。しかしながら、CPC実習や標本作製過程の体験を通して上述したように、医師として成長するために、病理は避けて通れない道であるということを強く実感した。それだけでなく、医師としての1つの選択肢としての病理医も面白そうだと思うようになった。
他の科をこれからまわる上でも、この1週間で学んだことは大いに役立つと思うので、最初に経験することができて本当に良かったと考えている。

コメント

今回から新しい学年のポリクリが始まりました.感想を拝見すると,ポリクリ実習の最初が病理診断科で不安があったようですが,5日間過ごした後は,有意義な時間だったと感じてもらえたようです.嬉しいですね.
病理診断がただ診断をつけるのではなく,病態を理解することが根底にあり,その理解こそが様々な問題解決の鍵であることに気づいてもらえれば..と思います.
病理医のイメージと我々の教室の雰囲気とは結び付かないでしょうね(笑)
病理医を将来の選択肢に上げてくれた学生さんもいるようです.期待しましょう!

文責:石田